何故シティ0-3をする羽目になってしまったのか
お久しぶりです。
冬のセントレアで空港泊をしたらものの見事に風邪を引いた8歳の幼女、もみじねこです。
今シーズンはCL東京、CL愛知共に不参加(CL愛知は予定的には行けたものの抽選落ち)と、競技プレイヤーとして一線を退いている感が否めませんが、かといってポケカそのものから離れたわけではないのでとりあえずはリハビリも兼ねて1月12日に札幌で開催されたシティリーグに参加してきました。
結果はタイトル通り0-3ドロップ。
笑っちゃうくらい弱くて笑っちゃうんですが、笑い事ではないので「何故こうなってしまったのか?」に焦点を当て、再発防止に努めていかねばなりません。
・そもそも何故超ミュウミュウを選択したのか?
使用構築は上記の通りルガゾロ……ではなく、超ミュウミュウです。
ちなみにCL愛知にもし出場できていたなら下記の炎ミュウミュウを使用していただろうなと考えており、それをそのまま使うか新たに超ミュウミュウを使うかでかなり迷っていました。
(フライゴンGXはフレアドライブGXのプロキシです)(なんで持ってないんだよ)
では、何故炎ミュウミュウではなく超ミュウミュウを使用したのか?
理由は2つ。
超ミュウミュウが持つ「知っててなお対処できない強さ」と「環境に数少ない捲り性能」の2点に強い魅力を感じたからです。
①「知ってたら対処できる強さ」と「知っててなお対処できない強さ」
世の中には2つの「強さ」があります。
「知ってたら対処できる強さ」と「知っててなお対処できない強さ」です。
どういう話か。
判別要素は色々ありますが、かなり簡単に言うなら「メタろうと思って容易にメタれるか否か」です。
例えば3神ザシアン。
このデッキタイプは「強い」か「弱い」かどちらかを選ぶとしたら、ほとんど全ての人間が「強い」と判断するのではないかと思います。
しかし、この3神ザシアンの強さの1つである「オルタージェネシスGX」これ自体は「知ってたら対処できる強さ」に分類されると自分は考えています。
例えば後出しハンマーやクラッシュハンマー、他には先2or裏1での先制殴りなど、やってやれないことはないでしょう。
(勿論それでも対策札が引けない、単純にザシアン自体のパワーが高すぎる、など色々な要素があるので一概に『こうすれば3神ザシアンに100%勝てる!』とは言えませんが)
対してマリィナイトウォッチャー。
プレイング内で山と手札にボールやサポートを可能な限り残す、事故らないように立ち回るなどある程度のダメージ軽減は可能だとして、それでも無理なときはあまりにあっけなく無理になってしまいます。
マリィナイトウォッチャーに辿り着くまでは構築や練度が関係しますが、そこから先のババ抜きには練度が絡まないので「格上に勝ちやすい」、「練習時間を確保できなかった自分に優しい」という2点も含めて対策不可の運ゲー押し付けはかなり魅力に感じました。
②環境に数少ない捲り性能
こちらもナイトウォッチャーの話に帰結しますが、今のポケモンカードには「捲り要素」がかなり少ないと感じています。
これは相手の動きを鈍らせる手段がリセットスタンプ程度で、加えてゲームスピードの高速化やそれこそ3神ザシアンなどに対してスタンプが刺さりにくい→結局スタンプすら抜けるor枚数が減少傾向にあることが挙げられると思います。
早い話が「殺られる前に殺る」で、「どれだけ先に相手の喉元に刃を突き付けられるゲーム」になっているのかな、と。
(先にサイド3に突入してしまえば返しに前のポケモンが倒されようと次のターンに相手のtagGXを倒して勝ち!みたいな)
しかし、そうなると勝率が安定しません。
前のめった構築では、逆に相手が先に自分の喉元に刃を突き付けてきたときにその解決策を持たないからです。
「いやぁ~キツいなぁ~」と言いながら精々スタンプを押すかマリィを撃つかくらいで、返しにカスタムキャッチャーを揃えられて「ですよね~」と言ってオワりです。
しかし、ナイトウォッチャーがあれば例えばグレートキャッチャーでエネ無しポケモンを呼びつつマリィナイトウォッチャーで1ターン貰う、みたいな時間稼ぎが現実味を帯びます。
この「序盤に盤面を作り、中終盤にかけて相手の動きを鈍らせて捲る展開」が僕の大好きなルガゾロのスタンプ+ベトンに似通っている部分を感じました。
(ハンド干渉が①の『知っててなお対処できない強み』なのもルガゾロのそれに通ずるところがあります)
結局のところ①も②も手札干渉のガード不能さに依る要素であり、超ミュウミュウの選択もオーロット&ヨノワールの性能の高さに惹かれたという部分が大きいです。
(溶接工噛み合いゲーミング所属の炎ミュウミュウが、決して弱くはないもののあまり好きではなかったという部分もあります)
また、ワンパン打点を出せるウルネクや痒いところに手が届くガブギラ、アーゴヨンなど選択肢が多いのも自分の好みでした。
・では何故0-3してしまったのか?
過去の自分を振り返って反省すべきだなと感じた点は3つ。
①構築に求める要求値が高く、にも関わらずそれを満たせなかった場合に大幅なテンポロスをしてしまうことが見えていなかった
②かつ、その要求値のピークが「2ターン目」という早い段階のものであり、結局のところ上振れ下振れの魔の手から逃れられなかった
③「対処できない強さ」にばかり目がいき、「対処できる強さ」を過小評価しすぎてしまった
結局のところ「超ミュウミュウ」というデッキそのものの性質に対する理解が足りず、構築が及ばなかったのかなというのが今回の感想です。
勿論あの時点では最善の選択、最善の60枚だと思って出場しておりそれに対しての後悔は持つべきではないとも思っているんですが、だとして特に③に関わる「視野の狭さ」は今後デッキを選択していく上での阻害になるのできっちり反省していかねばなと思う次第です。
①要求値とテンポロス
次善手を構築内に用意させられなかったのが1番の欠陥でした。
超ミュウミュウの要求値とは「先2ナイトウォッチャー」=「先2でカラマネロ成立+手貼り+入れ替えor風船」なのですが、この要求値が中々に高いわりには「風船引けなかったから●●するか」、「入れ替え引けなかったけどマネロ立たなかったからしゃーなし●●するか」の「●●」に当たる部分が何もありません。
カラマネロ手貼りナイトウォッチャーができなければ本当にターンスキップと同義であり、一応状況次第ではポルターガイストやホラーハウスGXの選択肢もありますが流石に弱いと言わざるを得ません。
(それらが刺さるタイミングもありますが、それはあくまでラッキーパンチであり少なくとも『構築としてやりたいこと』ではないです)
「とりあえず2個玉は引けたからライビしよ」でゲーム展開が進むゾロアークがどれだけ強くて要求ハードルが低かったか、ルガゾロのぬるま湯に漬かっていた自分は適切な判断を下せませんでした。
(2個玉を引けなくとも取引込みで何らかのエネさえ引ければイワンコかニャースに貼って盤面を進められるのでルガゾロは本当にハードルが低かったです)
②上振れ下振れの魔の手
結局のところ要求値のピークを2ターン目に設定している構築を使用している限りはこの要素から逃れられず、必然勝率も安定しないのかな、と。
特に先2だとゲーム中でサポートを1枚しか使用できず、その中で毎試合きっちりロスなく要求を達成し続けるのは少なくとも今の構築では無理でした。
今回はたまたま3連続で要求を達成できなかったものの、そもそも要求達成率がどれくらいあるの?という話で、成功率が体感50~65%くらいなことを考えると失敗を下振れと称していいかすら怪しいレベルです。
とはいえ風船4投や入れ替え札としてのマオスイorフウランを入れるかと問われたらそれはそれで枠が無く、何らかの革命的な思考の変化や構築の変化がない限りはこの沼からは逃れられない気もします。
先のルガゾロの例ではないですが、そういう意味で序盤の要求値が低いのはやはり3神ザシアンでした。
先1~先3くらいまでは最低限3神に手貼りができて、アルティメットレイまでにはザシアンを着地させたいな、くらいなノリで試合が進むので、序盤にある要求は精々先1の3神着地+手貼りくらいです。
(勿論これも簡単な要求ではないですが、少なくとも超ミュウミュウの先2に求められるハードルよりかはクリアしやすい部類です)
となると3神ザシアンに設定された要求値のピークは先4~先5の「手貼り+メタルソーサー+カスタムキャッチャー×2」くらいかなと思います。
ここまで試合が進んでいると山の圧縮や盤面もある程度は進んでいるはずであり、そもそもゲーム展開で要求が軽くなるパターンもある(例えば超ミュウミュウの先2マネロ要求は必須ですが、上記の要求は展開次第では必須ではない)ことを考えるとやはり3神ザシアンは試合全体を通して要求されているハードルが低い構築だと言えます。
上振れたナイトウォッチャーばかりを評価し、数試合を戦い抜く上で序盤の要求値が低いことが評価対象だと気付くのに時間が掛かりすぎました。
③「対処できる強さ」の過小評価
今回はこれが1番ダメなポイントでした。
上記の通り今回のシティリーグは前提として「炎ミュウミュウか超ミュウミュウか?」の選択であり、最初から3神ザシアンとピカゼクの使用を切り落としています。
あまりにも視野が狭すぎました。
せめて同じ超ミュウミュウという着地でも3神ザシアンやピカゼクの使用を考慮してから着地すべきで、それを怠った結果が「超ミュウミュウは先2要求が重たい」というマイナスポイントの見落としでした。
(特に3神ザシアンやピカゼクは先2要求がかなり軽いので、その辺りをきちんと触っていれば超ミュウミュウの重たさに気付けていたかもしれません。あくまでたらればの話ですが)
3神ザシアンもピカゼクもエネ破壊やミュウミュウのミミロップ&プリンのような明確に厳しい相手がいて、それを踏んだ場合の勝率があまり良くないことから自然と敬遠してしまいました。
しかし、悲しいかな「ガンメタされたら弱い」の裏にある「逆に言えばそれ以外の全てには大体勝てる」を見落としていたのです。
要求値の軽さ故に、不利ではない構築を踏めばガン事故らない限りはきっちり回って勝てるんです。
仮に1回無理なのを引いても他で全部勝てば(初戦で負けでもしなければ)大体は決勝トナメに行けるんです。
それに気付けなかった自分の浅さたるや。
逆に超ミュウミュウは絵に書いたような50-50構築です。
明確な「無理構築」は存在しません。
(どんな不利構築にもマリィナイトウォッチャーを先2に通せればワンチャン生まれるので)
しかし、逆に事故率がそれなりに高いのでどんな構築にも、どんな相手にも負け得る構築です。
ルガゾロのような全対面と戦える構築を目指したつもりが、取引とキャットウォークに裏付けられた安定性を度外視していました。
この場で言うのは後出しジャンケンが過ぎますが、今また当時のシティに出られるならvs超ミュウミュウに厚く寄せたピカゼクを使っていたかなぁと思います。
カードゲームをやる上で「構築に疑問を持ちながら大会に出ること」と「大会後に構築に対して後悔を持つこと」は2大やっちゃダメなことだと考えており、その後者をやってしまった、もとい後々に悔やむようなデッキ選択をしてしまったことが今回0-3だった理由なのかなと。
…………え?なになに?「だとしても2戦目の最後、滅亡の光で勝ちだったのにそれを忘れていたのが悪いから少なくとも0-3ではなく1-3にはなっていたんじゃ?」だって?