猫はやっぱりノルウェージャン!

威張る幼女の戯れ言日記

ルガゾロの現環境における立ち位置

コラム的なナニカです。


現環境におけるルガゾロのアレコレを僕の考えの中でつらつらと語っていこうかなと思います。


「今からルガゾロ始めます!」という珍しい方が果たしてどれだけ居るのか甚だ疑問ですが、とにもかくにもそういう方や「ちょっとルガゾロ興味あります!」「ルガゾロ始めたばかりです!」という方々に対して少しでも構築の理解を深める手助けになれたら嬉しいですね。


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(ルガゾロわからん!って方、多いですよね。実際僕もわからないです)(は?)


さて、そもそもルガゾロ以前に「現環境」とはどのような様相を呈しているのでしょうか?


個人的に今の環境で「強い」と評価されるのは

①ウルネク
②ジラサン
③そのときに流行っているtagGXが2種くらい

というような形になるのかな、と思っています(かなり偏見アリ)。


新弾の登場で変化するのは主に③の部分ですね。


①(ウルネク)に関してこれは簡単で、単純にtagGXがサイドを3枚取れるというシステムがある以上、これをメインに新弾が売られ続ける限りは高い打点を出せるウルネクは弱くなりようがないです。


また、それに加えて破れた扉ギラティナによる「非GX主体の130ビート」も強力で、tagGX側は序盤にマーイーカを狙い撃ちしたり中終盤にアローラベトベトン+ジャッジマンで捲ったりする戦法を取りにくい(そこまで器用な構築を組みにくい)ことから高打点、非GXビート両方の点でtagGXに強い構築だと判断できます。


環境、タイプに関わらず対tagGXであれば高打点と非GXの押し付けでそれらを滅ぼしてきた故に構築の基幹部分がブレることなく結果としてかなり洗練されており、登場してからの歴が長い=プレイヤー経験値も高くなりがちな面から見てもこの構築の強さが窺えるでしょう。


②(ジラサン)に関して、これは僕の中での評価が高すぎるのかもしれないんですがやはりなんだかんだで強いのでは?というのが最近の感想です。


唐突なフーパによるtagGXへの詰ませ性能、ワンパン打点のカプサンダーorサイドレース最強のビーストゲームという2種のGX技の使い分け、後手を引いても動きが鈍らない点などは他の構築と比べてもかなりの強みだと思っています。


ウルネク使いは「言うて対ジラサンいけるやろ」って言っててジラサン使い「言うて対ウルネクいけるやろ」って言ってるのでまあ双方の対応力の広さを表しているんでしょうね(無難な着地点)


新弾のギラガブが高耐久な上に狙撃技持ちなのでちょっと立ち位置怪しくなるかなとは思います。
(カラマネロ+手貼りでギラガブを起動させるタイプならアセロラや回転飛行コケコも入る可能性があるので尚更厳しいかもしれません)


また、下記で少し触れる「火の玉サーカスズガドーン」にもHPが120である関係上ジラサン側がワンパンできなく不利が付くと思います。


苦手な構築はありつつも地力の高さと非GXならではのサイドレース勝負、カスタマイズ性の高さで環境にしぶとく食らい付いているイメージですかね。


③(流行りのtagGX2種)に関して、以前ならピカゼクとフェロマッシ(次点でサナニンフ)、今なら(これからの新弾も含めて)素直にレシリザとギラガブ辺りの2種が流行るんじゃないかな~とか思っています。
(なんだかんだで形を変えてピカゼクも生き残るとは思いますが)


この辺りは「tagGXを活かすために周辺を固める構築」になりがちであり他の構築と比べて「遊び」の部分が少なくなる傾向にありますが、その分ちゃんと回ったときのデッキパワーは他の追随を許さず「メタをパワーで踏み殺して勝つ」ができる構築群だとも思っています。


個人的にはデッキパワーの理論値が高い分通常の動きではパワーが上下に振れることが多く、対面していて相手の動きを想定しにくいのが苦手ですね。
(ピカゼクのエレパ鉢巻何枚噛めるか問題やレシリザの裏1溶接工ダブルブレイズができるか否かなど)


そして、それら①~③に対し想定外のメタをブチ込んでやろうというのが所謂「その他」に分類されるデッキ群です。


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具体的には記事タイトルにある「ルガゾロ」や「火の玉サーカスズガドーン」、今なら流行りの炎に対して強い「ジュゴン+α」や「ヌオーアーゴヨンフリーザー」なども最近の死角からの一刺し構築だと言えるでしょう。


その他にtagGXに対してサイドレースが有利かつジラサン相手にもバラ撒きができることから有利を取れる「デスカーンギラティナ」などもメタ構築の中ではトップクラスの性能を誇っていると思います。


さて、このような環境を前提に今のルガゾロの立ち位置を評価してみましょう。


現在、ルガゾロは上記の通り「tier1を死角から喰らう立ち位置」に居ます。


悲しいかな「自身がtier1」ではなくなってしまいました。


これは単純に新弾および新要素とそれらによるパワーインフレ、つまりtagGXとそのtagGXが所属しているタイプの強化(レシリザおよび溶接工などが良い例ですね)に対してカードパワーでどうしても殴り勝てなくなってしまったことが原因です。


そりゃ企業も利益を出すには新弾が売れねばならないので徐々にカードパワーをインフレさせていくのは当然であり、そのパワーインフレの恩恵を受けられなかった構築がtier1から外れていくのもまた当然です。


「カードパワーの塊みたいなルガゾロを以てして単純なカードパワー勝負で負けるって何事だよ」ってのもそれはそうなんですが、そこには過去と比べて1つの明確な差が存在しました。


ルガルガンというカードパワーの相対的な低下」です。


以前(tagGX発表前くらい)に僕は「ルガルガンというカードは任意のタイミングでワンパンを狙える高打点GX技を有しており、加えてフラダリというサポート相当の特性を進化するだけで使える。これは他のどのような構築と比べても差別化が容易なほどにやはり強力な要素であり、故に“““ルールが変わらない限りは”””ルガゾロという構築はtier1に居座り続ける(弱くなりようがない)だろう」といつかの記事で述べました。


そうです。


あの頃から比べてなんと“““ルールが変わった”””のです。


超ハイスペックを誇る代わりに気絶時サイド3枚という“新ルール”を引っ提げてtagGXは登場しました。


そして、それらはルガルガンが有していた“強み”に対してかなり強い性質を持っていました。


まず単純にデスローグGXが必ずしもワンパン打点であるとは限らなくなり、寧ろtagGX相手では全くワンパン打点を狙えないような場面が増えました。


また、ブラッディアイも相対的な弱体化を受けたと言えます。


3-2-3や3-2-2のような無理なサイドレースを迫ることが可能なtagGXにとって、裏を殴られても強引に誤魔化せる(裏を殴っても美味しくない)パターンが増えました。


というかそもそもとして前面のtagGXを放置して裏を殴れる余裕が全くありません。


ヒィヒィ言いながら何とか前面のtagGXを殴り続けてサイド3-3進行で勝利を狙わねばならない場合がほとんどです。


このような状況下で「デスローグGX」と「ブラッディアイ」が強みであったルガルガンGXが本当に今でも強いのか?と、皆さんも胸に手を当てて考えてみてください。




_____________まあ、強いんですけどね(おい)




冗談はともかくとして、少なくとも「以前よりは弱くなった」のは紛れもない事実です。


ゾロアークギャラドスゾロアークジュゴン(或いはギャラドスジュゴン両採用)のような「ゾロアーク+α」の「α」部分でルガルガンが解雇され始めたのはそのような背景が関わってきているのではないかなと思います。


では、そんなルガゾロは環境の中でどうやって生きていくのか、まずは彼らの“強み”を再確認するところから始めましょう。


単純で明快な「取引によるドロー」、これはルガルガンとは異なり依然として強いままです。


カードゲームがカードゲームである限り、「カードを引く」という効果は弱くなりようがないのではと思います。


“ルールが変わり”プレイヤーは1ターン1ドローじゃなく1ターン5ドローくらいしていいよと言われたらやはり弱くなるかもしれません(適当)


では、ルガルガンは結局のところどうなのか?


僕はまだ「十分に強い」と思っています。


「ブラッディアイが強いタイミングである確率が減った」というだけで、強いタイミングで使うブラッディアイはそりゃ強いんですよね(それはそう)


ただデスローグに関しては少し考えもので、tagGX相手にも確率は少ないとはいえ強いタイミングが訪れるブラッディアイとは異なりデスローグはtagGX相手だと本当に弱くなってしまいます。


そこの解消として最近はトワイライトアイのルガルガンと両立させてGX権をラジアルエッジの方に使うのが進化ラインも増えずに構築も綺麗でマイブームです。


何気にエネ割りも強いですからね。


GX権と言えば最近はまたトリックスターGXの評価が上がってきた気がします。


大技ドカン!な環境になってきているのでそれはそうって感じなんですが、今までデスローグかラジアルエッジに視野を奪われていた人はトリックスターという選択肢もプレイにおける視野に組み込めるようになるとそれだけで改善されるレベルのマッチもあるのでオススメです。


あとは単純に「相手がtagGXではなかった場合に盤面をめちゃくちゃにする性能」は依然としてトップクラスであり、これがルガゾロの安定性を引き上げています。


簡単に言うならマッチングに左右されにくい、といった感じでしょうか。
(オブラートに包まない言い方をするなら『よくわからん構築を踏んだときに変なことをさせずに勝つ性能が高い』って感じです)


ガンメタしているtier1構築をきっちり踏んで勝つのは初心者でもできますが、よくわからない「その他」を踏んでも序盤にブラッディアイで盤面を荒らしてきっちり押し切れるのがルガルガンを解雇できない理由の多くを占めています。


「ここブラッディアイあればなぁ」


ルガルガンを解雇したゾロアーク+αを使用しているプレイヤーの皆さん、1回はこんな言葉を呟いたこと、ありませんか?


ブラッディアイ、やっぱ良いですよ?マジで。


さて、ゾロアークルガルガンの強みはこのくらいであり、次はデッキ単位で見た「ルガゾロ」としてのカスタマイズ性の高さという強みを語っていこうと思います。


というかルガゾロが現環境で頑張れるのはこの「構築段階で組み込める立ち回りの幅の広さ」があってこそと言えるでしょう。


代表格は「アローラベトベトン+ジャッジマン複数積み」などかな、と。


こんなの他の構築じゃベトン1-1にジャッジマン2くらい適当にちょろっと入れたところで絶対に機能しません。


アローラベトベトンを立てる(=それらのポケモンを手札に引き込める)理由付けがあり、かつその状況でジャッジマンも引き込める、また、ベトン下でジャッジマンを撃っても自分は事故らずある程度の回転は保証されている。


こんなデッキ、そう簡単には見つかりません。


ルガゾロという構築は環境でも数少ない「ハンド干渉からの捲り」の手段を有している構築です。


今の押し付け環境、捲りの選択肢があるというのはそれだけでルガゾロを選択する後押しになるレベルで強い理由付けとなり得ます。


また、ジャッジマンに関わらない単純なベトンの誤魔化し性能の高さ(願い星はもちろん回収封じバリヤードや悪の覇気、ベンチバリア、何でも進化などの全てを消せる点)、逆にベトンに関わらず単純にジャッジマンだけでも刺さる構築が割と多い点などを考えるとこれだけで広く浅くの対応力、誤魔化し性能はピカイチです。


ちなみに話は変わりますが広く浅く戦えるというのは褒め言葉であり、寧ろ狭く深い方が僕は問題だと考えています。


結局ガンメタtier1構築を踏んで勝つだけなら誰でもできるというのは上記の通りなんですが、ここに「そもそもの問題として、果たしてそのガンメタtier1構築をちゃんと踏めるの?」という疑問符を投げ掛けた瞬間に狭く深い構築は一気に瓦解します。


そもそもポケカのtier1なんて全体を見れば多くても20%前後であり、それを踏み続ける前提の構築がどれだけ怪しいかは想像に難くないでしょう。


しかもチャンピオンズリーグレベルになるとtier1を読んだメタ構築が流行する可能性も決して低くはなく、そのようなメタ構築を踏んでしまったときに力を発揮できない構築は少なくとも僕はあまり好きではありません。


だからこそ評価されるのは相手に関わらず強い効果であり、それ故に取引、ブラッディアイ、特性止め+ハンド干渉などを僕は好んで使うのです。


さて、ルガゾロのカスタマイズ性に話を戻すと他に挙げられる立ち回りの幅の広さを示す例としては「優秀なサブアタッカーの採用」などがあるでしょう。


今まではルガゾロの強みの中に「優秀な非GXサブアタッカーの押し付け」という点がありましたが上記の通り今はルールが違います。


ポケモン1体につきサイドが2枚ではなく3枚取られるようになってしまった現環境、サイド2枚はもはや「非GX」です(は?)


なのでGX非GX関わらず好きなポケモンを採用して好きなことを押し付けていきましょう。


どっかの大会ではデカグースGX入りのゾロアーク構築が優勝したらしいですよ(ホンマか???)


今までは悪の戒めマニューラを優秀なサブアタッカーとして好んで採用していましたが、tagGXが特性を有していないので今は微妙になってしまいました。


その代わりと言ってはなんですが、今アツいのは確実にペルシアンだと思います。


ルガゾロ+ペルシアン+カウンター構築はルガゾロのカスタマイズ性の高さを極限まで活かした構築であり、スタートするポケモンが弱くなりがちという事故とサイド落ちという事故こそあれど最大値だけ見るならtagGXと比べても余裕で勝負ができると踏んでいます。


そりゃそうで、カウンター発動下でパーツを揃えれば「非GXが1手で160ダメージ」とか出してきますからね。
(何なら弱点突かれて死ぬ可能性まである)


「非GXが1手で160ダメージ」って、文面だけ見ればこれがパワーじゃなくて何がパワーなんだって話ですよ。


というか初動さえ事故らなければ「GXを倒せばキャットウォークと取引の暴力によるカウンターアタッカーのパンチ」と「非GXを倒すなら単純なサイドレースでの不利」というルガゾロ側有利な2択を延々と迫り続けることが可能です。


しかもカウンター構築の良い点は環境次第でサブアタッカーを変えれば色々な環境に対応することが可能なところであり、強い非GXが多く刷られているサンムーン環境なら基本的な動かし方さえ身に付ければこの先ずっと戦い続けることができるというオマケまで付いています。


あと単純にペルシアンがアタッカーとして普通の普通の普通に強いです。


トリプル加速エネルギー1手で190、鉢巻込み220ってなんなんだお前は。


コイツが出てからデスローグGX以外でウルネクをワンパンする手段が増えたのはかなり高評価です。


勿論マニューラでもワンパンは可能なのですが、上記の通りマニューラは今ちょっと落ち目なのでやはり汎用性を考慮するならペルシアンでしょう。


また、ペルシアンを採用する場合トリプル加速エネルギーを採用する理由付けが生まれるのもプラス点で、ゾロアーク構築によくある「エネルギー引けなくて死亡」の事故死ケアが可能なところも好印象です。


ちなみにトリプル加速エネルギーと言えばヤツの略称が決定しましたね。


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まあ冗談は置いといて(2回目)、ペルシアンはマジで強いのでオススメです。


さて、ここまでの話を振り返るとルガゾロは①(ウルネク)にペルシアンの登場で対等以上に戦え、②(ジラサン)にはベトン+ジャッジマンまでそこそこの有利が付き、③(tagGX)には流行りを見極めればカウンターアタッカーをぶっ刺して制圧することが可能であり、その他の構築に対しては対応力の広さとパワーの押し付けで捌くことができると言えます。


おや…………?


ルガゾロ最強では………………???


#俺達の信じたルガルガンゾロアークを信じろ


というわけでルガゾロはまだまだやれる構築かなと思います。


実際やれることの幅広さが桁違いで、カウンターパーツに限らず色々なパーツ(ミュウ、マインドレポートミュウツーダイキリスレッジハンマーなどなど)を入れることもできるので、構築段階での各々の取捨選択とその場でのプレイングが物を言います。


もちろん立ち回りが難しいなどの話もよく言われるのですが、こういうのは練習あるのみで逆に練習以外の要素が無いのでやりさえすれば誰でもできます。


スポーツと違って才能も要りません。


最悪その辺のオタクを捕まえて立ち回りを教えてもらうのもアリでしょう。


オタクは自分がやってるゲームに関することで質問されるのが大好きなので、きっと訊いてもいないところまでベラベラと喋ってくれるかと思います。


ちなみに今回コラム的なノリでルガゾロを紹介しましたが、実際CL京都にも多分そんな感じのルガゾロを持っていくつもりです。


しかし、そこには1つの大きな問題がありました。


そう、まだCL京都に申し込めていないんですねこれが。


というわけで、それでは皆さん、4月5日にまた会いましょう。